ソーダライト

ソーダライトは知恵や知識を高める、「知性の石」として知られています。

ソーダライトには、Na（ナトリウム）が多く含まれています。ナトリウムは英語で「ソディウム（sodium）」といい、ナトリウムを含むという意味の単語が「ソーダ（soda）」です。これにギリシャ語で石を意味する「lithos」と組み合わせ、「ナトリウムを豊富に含む石」という意味で、ソーダライトという名前が付けられました。和名は「方ソーダ石」といいます。

1806年、グリーンランドで最初にソーダライトが発見されました。ソーダライトには、無色、黄色、灰色、帯赤色のものなどがありますが、中でも有名なのは濃紺色のものです。濃紺の美しい色合いがラピスラズリと似ている事から、その昔、高価なラピスラズリの代用品として用いられていました。古代メソポタミア文明の遺跡から見つかった出土品の中にも、ソーダライトが用いられたものが多数見つかっています。

また、ソーダライトは、古代から魔除けの力を秘めていると考えられてきました。古代エジプトでは、僧侶たちが悪霊を祓う目的や邪悪なものから身を守る目的でソーダライトを崇拝し、守護石として使用していたそうです。

ソーダライトの石言葉は、「夢」「目標達成」「決断力」です。

ソーダライトは、知恵や知識を高め、緊張を緩和して気持ちを落ち着かせ、正しい道へと突き進む勇気と行動力を与えてくれると信じられています。

ソーダライトは、研ぎ澄まされた集中力を引き出すことから、試験や面接などで本来の力を発揮するために身につける受験のお守りとしてもおすすめです。知恵を働かせて、理性的な行動を促す「知性の石」とも呼ばれており、仕事や学問において、運気を上昇させる石として知られています。

意志を強くしてくれるソーダライトは、挫折しそうな時、自信がなくなってしまった時に持つと良いと伝えられています。心の奥深くにある恐れや迷いなどマイナスの感情を解放し、強い意志と直感力をもたらしてくれるといわれているパワーストーンです。

特に、悪習慣を断つのに良いとされます。例えば、禁煙や断酒を始める時に心強いサポーターとなり、ダイエット中の場合には自分や他からの誘惑を断つのにも非常に効果的だといわれている天然石。そこから、ソーダライトは「ダイエットの石」といわれることもあります。自分で意思が弱い、継続が苦手だ、と感じている人には特におすすめです。

また、持ち主に理性的な思考と行動をもたらし、素直な気持ちで人と接することができるように導くため、コミュニケーション力を高める人間関係のお守りとしてもおすすめのパワーストーンです。

理性的な思考と行動を促してくれるので、感情の整理をすることになり、クリアで冷静な状態を保ち、心から自分を表現することを促してくれるといわれています。自分の考えや気持ちをスムーズに人に伝えることができるようになることで、前進しようとするパワーを生んでくれるようなパワーストーンです。

他にも、ソーダライトは、自己の成長と目標達成をサポートしてくれる石ともいわれています。自身の可能性を最大限に引き出したい方、困難な状況に立ち向かう勇気と力が必要な方にもおすすめです。

ソーダライトは、科学的に方ソーダ石グループに分類されるケイ酸塩鉱物であり、その組成は長石に似ていることから「フェルドスパソイド（準長石）」とも呼ばれています。

ラピスラズリとよく似ているソーダライト。ラピスラズリを構成する主要な鉱物の一つであるため、混同されることが多いですが、ラピスラズリに含まれるパイライト（黄鉄鋼）は、ほとんど含んでいません。

また、青色の顔料として重宝がられてきたラピスラズリと違って、粉砕すると青色が消えてしまうことから、装飾の歴史においてあまり重要視されていませんでした。しかし、近年お手頃価格で入手できるカジュアルな天然石として人気を集めています。

一般的にはラピスラズリよりも少し落ち着いた印象の石というイメージを持たれるソーダライトですが、品質の良いソーダライトは、深みのあるサファイアを思わせるブルーが印象的な石で「インペリアルソーダライト」と呼ばれるものも存在します。

日本に流通しているソーダライトは、ブラジル産のものがほとんどです。また、希少ではありますがカナダ産のソーダライトも有名です。イギリスのマーガレット王女がカナダを訪問した際に、ソーダライトに一目惚れし、室内宝飾のインテリアとして選んだというはなしもあるそうで、カナダではソーダライトを「プリンセスブルー」と呼び人気を集めています。