コーラル

コーラルは、災厄などのトラブルを未然に防ぎ、幸運をもたらすと知られる、海から獲れる珊瑚のことです。 正確には鉱物ではなく、海底に育つ生物の骨格を加工したものがコーラルと呼ばれています。

アクアマリンと並ぶ3月の誕生石で、どちらも海に関係のあるパワーストーンです。

宝石に使用されるような貴重な珊瑚は、「宝石珊瑚」と呼ばれています。 様々な色合いがありますが、主に赤色のものが「赤珊瑚」や「紅珊瑚」と呼ばれて珍重されています。

コーラルは、災いを退けることで、古くから持ち主に富と幸運をもたらすと伝えられてきました。

コーラルの歴史は大変古く、紀元前２万年前から世界各地でお守りや護符、祭事の道具として使用されており、ヨーロッパでは子供を守るお守りに、インドではトラブルから身を守る厄除け・魔除けのお守りに使われてきました。

一番古い歴史は、旧石器時代の二万五千年前にドイツの遺跡から珊瑚の玉が発見されたのが最初といわれています。珊瑚の漁が始まったのは、5千年前にシチリア島の漁師たちによる素潜りからといわれています。素潜りで深海までは行けないことから、浅瀬のものや自然に浮遊してきた珊瑚をキャッチしていたそうです。

日本に宝石珊瑚が伝わったのは7~8世紀の頃で、仏教とともにシルクロードを渡って入ってきた珊瑚が、聖武天皇に献上されたことが最初といわれています。

イタリアでは現在も赤色が幸運の色とされ、年末年始に赤色を身につけて年を越すと健康で幸せに過ごせると考えられており、赤珊瑚を身につける習慣があるそうです。

古くから愛されてきた天然石は、いくつもの物語を持っていることが多いですが、この珊瑚も多くの逸話や伝承があります。

ギリシャ神話では、英雄であるペルセウスが、切り落としたメデューサの首を持って、ペガサスに乗って空を飛んでいたとき、その首から落ちた血が海草に触れて、赤い珊瑚に姿を変えたという話です。この血が砂漠に落ちたとき、そこからサソリなどの猛毒の生物が生まれたという話もあり、メデューサは恐ろしい怪物だが強い力を持っていたことから、赤珊瑚を魔除けやお守りとして使ったといいます。そこから、古代ヨーロッパでは赤珊瑚を魔除けとして大切にしてきたそうです。

同じように赤珊瑚は血に見立てられることも多く、そこから女性の妊娠や出産にまつわるお守りとしても知られるようになりました。中世の英王室では安産祈願として身につけたり、王女が誕生すると赤珊瑚を１年間ベッドに掲げたといわれています。

海の中で生まれたコーラル（珊瑚）は石ではありませんが、あらゆる生命の源である、海のパワーを宿しており、マイナスエネルギーを浄化するといわれることから、パワーストーンのひとつに数えられてきました。

ネガティブエネルギーから持ち主を守ってくれると考えられており、いつまでも若々しく過ごしたい人、ストレスを感じている人、癒やされたい人におすすめです。

長い年月をかけて育つことから、強いエネルギーを象徴し、健康のお守りとしても用いられてきました。自由に枝を伸ばす珊瑚のように、のびのびと強く育ってほしいという願いをこめて、ヨーロッパでは母から子に珊瑚を贈る習慣があります。

日本でも、珊瑚のかんざしや指輪に加工されたものは家族代々で引き継がれて大切にされているところも多いようです。

コーラルは、世界中で海を安全に渡ることを願う航海のお守りとしても、古くから人々の間で大切に用いられてきました。

現在においても、災厄などのトラブルを未然に防ぐ、厄除けのお守りにおすすめです。魔除けのパワーストーンといえばオニキスや天眼石のように暗い色のものが多いので、明るい色目で厄除け・魔よけのお守りを身に着けたい方は、レッドコーラルやピンクコーラルを用いるとよいでしょう。

また、母なる海からの贈り物コーラルは、エネルギーを高めるといい伝えられており、健康や子宝・安産のお守りにも人気です。子供を守ってくれると言い伝えられているので、健康に育ってくれるように願い、出産の御祝いにもおすすめです。

コーラルは色によって意味が変わります。 仏教の経典の中で、七宝の一つとして紹介されており、健康のお守りとして珍重されてきたコーラル。 白や淡いピンク、鮮やかな赤などの色合いが存在しており、その色によって特別な意味を持つといわれています。

白いものは、純粋さの象徴。幸せを呼び込むことが期待されており、運気をアップさせたい方におすすめ。 ピンク色のものはコミュニケーションを円滑に、良い方向に導くといわれ、恋愛成就のお守りや母なる海のイメージから安産のお守りとしても人気があります。

そして赤色は、めぐりをよくする働きがあるといわれ、古くから健康のお守りとして重宝されてきました。冷えが気になる方、元気を出したい方におすすめです。

天然で色鮮やかなコーラルは稀少で高価です。 中でも色が濃く鮮やかな赤色で、光沢があるものほど良質とされていますが、近年の密漁や乱獲によって、天然の赤珊瑚は大変希少になってきています。 パワーストーンとして流通しているのは染色した物がほとんどです。4976堂のコーラルは、染色加工をしたものを取り扱っております。